生き地獄の極致みたいな映画。
この怒りはどこにぶつければいいのかという思いと、その怒りの炎が次第に小さくなっていく悔しさと、自分の過ちを認めなきゃいけない気持ちと、それでも自分は悪くないと甘やかしたい葛藤と。
古舘寛治、筒井真理子、浅野忠信、篠川桃音が(一見すると)協和している時間が、この映画の中で最も幸せそうに見えるので、その後の不協和が際立つのが◎。
そんな思いでぐちゃぐちゃになった家族に太賀という無邪気な存在が加わることでさらに地獄感アップ!
よくもまあ人の負の感情をここまで鮮明に切り抜いたなと感心するばかり。
何回も観たいとは思えないけど、強烈なインパクトを残す映画でした。