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愛しのフリーダのmmd14rのレビュー・感想・評価

愛しのフリーダ(2013年製作の映画)
5.0
明らかに規模は違うけれど、少し重ね合わせてしまった。

世界で一番有名なバンドThe Beatlesに最も近かった女性。世の女性が羨む仕事に就いたフリーダ。彼女は今まで自分のことを一切語らず、影の存在だった。しかし、5人目のメンバーの彼女なしではThe Beatlesの成功はここまでではないだろう。

彼女もThe Beatlesの一ファンであり、女の子だった。17歳で彼らに出会い、彼らの音楽に惚れた。ブライアンの誘いでThe Beatlesの秘書になった。まさしく運命だろう。
普通の女の子であれば、あわよくば恋を、と思うだろう。“That's personal.”と濁すが、フリーダも女の子であった。しかし、それでも他の女の子とは違ったのだ。『仕事』との分別をしっかりつけたのだ。その深く純粋な愛と誠実さがあったフリーダだから、The Beatlesの秘書が勤まったのだと思う。

The Beatlesは人気バンド。熱狂的なファンは多く、楽しいだけでは済まない仕事内容と精神維持だったと想像できる。しかし彼女は勤め上げたのだ。その精神力も尊敬できる。

サイン帳のエピソードは泣けた。彼女も一ファンであり、別れの寂しさからの行動だが、いけないことというのはわかっていた。でも、メンバーの優しさ、メッセージの内容。メンバーのフリーダへの愛がわかるものだった。

フリーダはThe Beatlesの秘書であり、メンバーであり、家族であった。フリーダは彼らを愛し、彼らもフリーダを愛した。
彼女の青春は彼らであり、人生もまたそうだったに違いない。
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