JTKの映画メモ

愛しのフリーダのJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

愛しのフリーダ(2013年製作の映画)
4.8
珍しく号泣してもうた。あまり映画を観て泣かないというか、泣ける映画を避けているというか。
無理もない、初めて好きになって今でも聴き続けている最愛のバンド、ビートルズについて語るドキュメンタリーでもあるのだから。

語り部は、デビュー当時から解散まで秘書兼ファンクラブの代表フリーダ・ケリー。
老齢になっても少女の様なチャーミングな表情と物腰で話すフリーダ。
メンバーの両親にも家族の様に愛されたフリーダ。あのミミ叔母さんにさえも。
メンバーにも妹の様に愛されたフリーダ。時には恋人でもあったかも。
エプスタインの癇癪にも上手く切り抜けたフリーダ。

ビートルズとの想い出を屈託のない笑顔とユーモアで語る。

その笑顔が泣き顔に変わったのは終盤。
「もう、亡くなった人も多いのよね」と。
ジョンもジョージもこの世にいない。家族のように可愛がってくれたその両親もこの世にいない。ブライアン・エプスタイン、ニール・アスピノール始め多くのスタッフもこの世にいない。

一度その音楽に接すると、まるで生きている様に錯覚するが、ジョンやジョージはもう死んでしまったんだというその事実をフリーダを介して改めて実感したから泣けたのだろう。

ビートルズ関係のドキュメンタリーでは最上級の映画だと思う。
素晴らしかった。