上映当時(2014年)の感想です。
前作から今作まで7年。
前作を観た時は、まさか続編が作られるとは考えもしていなかったですけど。
前作が「続編作ってどうするんだ?」と言えるほどにインパクトがあり、更には非常に簡潔且ついい終り方だったので、果たしてこの続編があれだけのインパクトを出せるのか甚だ疑問ではありました。
実際こうして観ると私的には前作の方が好きではありますが、今作は今作で十分に楽しめる出来になっていたのではないかと思いました。
前作同様に首が飛んだり腕が飛んだりと非常にグロい演出がなされて、短いとはいえSEXシーンなんかもあって、不快に思う人もいるかと思います。
そういうのが嫌な人は観ない方がいいでしょう。
しかしそれでも尚そこから醸し出される映像美があることは確かで、グイッと引き寄せられる描写はある意味ストレートで潔い。
血の飛び方や、火の粉、或いは水飛沫など3Dを意識した演出になっていましたが、何せ2Dを観たのでその辺りの雰囲気は感じられず(笑)。
ストーリーは前作との絡みもあるので、激しく散っていったスパルタの300人の兵士たちのことがどうしても脳裏に甦ってきます。
そしてストーリー以上に気になったのは、やはりスパルタ兵の肉体が凄まじいということ。
ギリシャの他のエリアの兵士たちとの違いを敢えて出しているところがいい。
で、前回は単純な肉弾戦でしたが、今回は海戦ということもあり戦術的な部分もクロースアップされていてその辺りは面白いポイント。
多勢に無勢というシチュエーションは前回同様ですが、そういった状況に激しく燃える人には存分に楽しめるでしょう。
終盤、テミストクレスとアルテミシアの一騎打ちが展開されるのですが、こういうのってスターウォーズでもそうですが考えてみると不思議な流れですよねぇ。
帝国軍と同盟軍が戦っている最中にルークと皇帝が戦うとか、どんなに大規模な戦いであろうと流れを決めるのは一騎打ちって。
だがそれがいい。
そうした一騎打ちの殺陣も、それ以外の集団戦における殺陣もまたいい感じで、私的には盾を上手く攻撃に取り込んだ動きは面白かったです。
どうやら話はまだ続きそうなので、今度はもう少し早く続編を作ってもらいたいところ。
こういう演出面を前面に押し出した映画は簡潔にまとめると吉、と改めて感じさせる映画でした。