ひげしゃちょー

極道恐怖大劇場 牛頭のひげしゃちょーのレビュー・感想・評価

極道恐怖大劇場 牛頭(2003年製作の映画)
4.9
「もしデヴィットリンチがヤクザ映画を撮ったらどうなるか」、「ヤクザが人の股から産まれてくるような映画」をコンセプトに作られた作品らしい。 劇場公開はしてないのでOV扱いらしいが、OVでここまで面白いものは見た事ない。 ホラーといっても心霊でもスプラッターでもないがある意味怖い。 こんなくだらない現象をあたかも何が起こるか分からないように演出できてしまう三池崇史はやはりすごい。 あれはヤクザを狙うために訓練されたヤクザ犬ですよなんて言ってチワワを振り回す冒頭から釘付けになった。 母乳の伏線は何となく分かったけどいざババアが母乳で牛乳を作ってるシーンを見ると不気味で仕方ないし軽くトラウマになる。 この作品の見所は石橋蓮司の怪演と吉野きみ佳でしょう。気持ちの悪さとエロさの絶妙なコントラスト。 ケツのオタマは腹がよじれる程笑ったし、吉野きみ佳の「挿れて」には思わず勃起した。 この作品をここまでのクオリティに仕上げてしまう三池さんが凄い。 他の監督だったらたぶん見てられない仕上がりになってたと思う。 まともな映画ではないので真面目な人は見たらカンヌ国際映画祭の観客のようにきっと怒るでしょう。