ながみーね

極道恐怖大劇場 牛頭のながみーねのレビュー・感想・評価

極道恐怖大劇場 牛頭(2003年製作の映画)
4.0
 三池崇史が作る名古屋を舞台にしたヘンテコなヤクザブロマンス映画。本作のプロデューサーであり出演もしている曽根晴美が自身の息子(曽根英樹)を主演に深作欣二作品のようなヤクザ映画を作ろうとしたものの、監督三池崇史に見事にオモチャにされてしまったという、作品の成り立ちからして笑えてくる作品。※今更深作欣二の二番煎じをしてもしょうがないという非常に全うな理由があるんですけどね。
 
 ジャンル的にはヤクザホラーって作り手は勝手に言ってるけど、ホラー要素はほとんどなくて、ハッタリだらけのナンセンスコメディですね。ヤクザ犬にヤクザカー、名古屋にあるヤクザ処理場、顔の半分が白い火野正平、母乳をやたら飲ませようとする旅館の女将、おたまを自身のお尻に突き刺しながらSEXをするヤクザの親分(石橋蓮司の名演技)、そして謎の化物牛頭(ごず)。書き連ねてるだけでどんどん頭が悪くなっていく。でもこんな悪ふざけを強引に「映画」にしちゃうのが三池崇史の凄さ。
 本作を観たって為になることなんて何一つないですが、私にとってはこのムダさが愛おしいのです。たまに見返したくなります。
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