東日本大震災（3.11）の記録だけれども、震災後も故郷にのこり復興に携わっている人たちへのインタビュー。なので、津波の映像とか、その直後の町の映像などはないところが、この作品（東北三部作）の特徴ですねぇ！！ 被災地を北から南に巡るロードムービーになっているのも良いですねぇ！ それに、被災地を巡る地図がインタビューの間に挟まれるけど、その見せ方がなかなかクラシックなところが面白い。
この作品で感心したのは、固定したカメラとインタビューで登場する人たちのフレームがキッチリと決まっていること。これが続くので単調のように感じるけれど、カメラが固定されていて、フレームが決まっているので、おそらく編集作業で話を上手に切り張りできるんだろうなぁと思いました。これだけフレームをキッチリと作る監督って、最近では少なくなっているような気がするねぇ。
細かい点だけど、地元で議員経験もある白髪交じりのお父さんを酒井耕監督がインタビューをしているシーンで、このお父さんが頭を掻くところで、しっかりとその効果音が重ねられていたのには、記録映画だけに終わらせていない、酒井耕監督と濱口竜介監督の気概を感じましたねぇ！！
