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アデル、ブルーは熱い色のatamatamaのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
3.7
ひゃー長い。3時間は長いわー。それでも主演の2人が美しくて最後まで見れた。
濡場もまぁー長いこと長いこと。驚きやわ。作品のテイスト上、多少の濡場はあるんやろうなーとは思ってたけど、すんごいね。ガッツリやんか。現場で撮影中にホンマに感じてそうなくらいの濡場やったな。
内容は、もっと多様性ってやつにフォーカスを当てるんかなって予想してたけど、意外とそうじゃなかった。入りは異質な要素やけど、結局は人の営みやから、普遍的な物になっていった印象。だから誰でも共感できる作りになってるなーと感じた。
アデルとエマは真逆の価値観。
育ってきた環境も勿論真逆。
アデルの家族との食事シーンは、こっちまで居心地が悪くなった。
時間経過の演出がシームレスやから、2人が出会ってから何年なのか、何歳なのかがイマイチ分からん部分があった。
だから別れてからも、どれだけアデルが引きずってたかがちょっと分かり辛いかなと。
価値観が違う2人やからこそ、共有できる物が欲しかったのかな?
それがアデルとしては子供やったんかな?
だから同僚と寝てしまったのかな?なんて考えている。
別れた後の2人が、喫茶店で久しぶりに再会するシーンで、エマの口から「家族」って言葉が出た時は、心がギューって押し潰されそうになった。
アーティストらしく後先考えずに感覚を信じて前に進むエマ。
いわゆる“普通”の価値観に縛られて、ずっと引きずり続けるアデル。
2人がガッツリ出会ったバーで、アデルが言ってた「先生によるわ。面白い先生なら、その科目が好きになる」
アデルはそもそもエマだけが好き。女性が好きなんじゃなくて。
エマだから好き。
これが辛くて辛くて。
3時間もある映画やから、退屈と感じた部分もあったし、長いなーとも思ったけど、長くなった理由がちゃんとあるというか、ホンマに丁寧に描かれてて好感を持てた。
画一的に見てる側を誘導せずに、それぞれで思考して、作品の、キャラクターの意図を解釈できる映画でした。
ただ万人にオススメはできないよね。
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