せぇるすまん

アデル、ブルーは熱い色のせぇるすまんのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
3.5
序盤のいくつもの問いかけがなぜか気持ちを昂らせる。180分に渡るこの映画の行く末を期待させる。

特筆すべきは主演女優陣。
アデル役の子。ワンカットの中で、これほど絶妙に涙を一粒落とせるものなのだろうか。
エマ役の子。自信と色気を残した視線は、スクリーンの中で誰よりもフォトジェニックである。

同性愛だからこそ成立した心のやり取りがある。終盤の二人の会話、その中のエマの言葉は、異性愛であれば陳腐なものになる。だからこそ、彼女らの関係の危うさとその想いは汲み取りたくなる。

「レズのセックスってどうやったら終わるんだろなー?」と、日頃疑問に思っていましたが、この映画のベッドシーンはそれに答えるかのように中々終わりませんw

とても、とても丁寧な映画だ。
全編に渡るクローズショットに、好感が持てる。