こんなに衝撃的な作品は久々だった。
カンヌでパルム・ドールをとる理由がわかる。予想以上だった。
アデルとエマの出会いのシーンは、何度か見返してしまった。
「色」がメタファーになっている作品は、シェイプ・オブ・ウォーターと並ぶくらい、この作品も秀逸。
エマに惹かれる理由はわかる。
青い髪色。青は「自由」を表す色。
この作品は赤と青、色が抑圧と自由を表すメタファーになっていた。
自由というか解放とも言えるかもしれない。
人の感情の変化も社会のあり方も、潜在的な言葉では表せないものを、色で伝えていた。
エマの髪色が途中から変わる。自由を求めなくても、満たされてる証拠?
アデルの服がエマと付き合いはじめて青に。自由を求めている?家族からの偏見の自由?自分のやりたい道に進むことへの自由?
2人のすれ違いは彼らの発する色からも感じとれた。
極めつけは、アデルが海に飛び込むシーン。赤い水着は抑圧の色。自由に飛び込んだ感じ。
是非多くの人にみてもらいたい作品。
レア・セドゥのナチュラルな美しさと儚さがものすごく生きた作品でした。