カズミ

魔女の宅急便のカズミのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(2014年製作の映画)
3.2
あまりにも大きすぎる同名の成功作があるため、気になりながらも長らく見るのを躊躇っていた。家族が視聴したのをきっかけに、全編通して見てみたが、独立とした作品として普通に楽しめた。

幼い頃、児童文学を好んで読んでいたため、世界観に懐かしさを覚える。日本、とも、西洋、ともつかない不思議な地盤の町に、突飛すぎない魔法。洋書に比べ、壮大すぎない物語。
原作を読んでいないため、実写でも改編された点が多いのかは分からないが、本作の方がキキが序盤でトンボに敵意を向けていたシーンや魔力を失う理由に納得がいった。現代女性への共感を意図したアニメ版に比べ、こちらは“魔女”というマイノリティに焦点を当てている印象がある。その上で、やはり個々人に備わった個性を魔法、と称しているため、大人になった今、その力がより身近なものに感じられる。

カラフルな色合いの映像が可愛らしく、久しぶりに児童書が読みたくなったので、そろそろ原作に手を出してみようかな、と思いました。
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