猫ぽん

インセプションの猫ぽんのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
5.0
僕はTwitterのプロフィールにもずっと前から「sober⇄ tipsy」ってかいてるけど、覚醒状態(現実)と、酩酊状態(夢)は関わりのないものでありながらも繋がっているし、それは映画だけではなく現実の夢や酩酊状態で抱いた考えは覚醒した、いわゆるシラフの現実では得ることができないものであって、それから生まれるものや得れるものを覚醒状態の現実とリンクさせることが素晴らしい気付きを生むのではないか、という自分の考え方の根幹に近いものを気付いたのはこの作品がベースになってる
先にも書いたTwitterの「sober⇄ tipsy」のtipsy前の空白スペースは主人公のコブの「植え付けたアイディアは取り除けない」というセリフのように、tipsyの前の空白、それは酩酊状態で生まれたインセプション(気付き)は現実に持ち帰って育てていくくことで大きな何かとなるということを意図して書いてる(スピった話になるけど)🫠🫠🫠

ノーラン作品は大体みんなそうだから理解できてないところあってもあんまり気にしてなかったけど、オッペンハイマーの構成見たりしてようやく少しこの作品への理解が深まってきた
多分20回くらい見てる

【こっからネタバレ】
1番好きなシーンはアリアドネに初めて夢の世界を解説して夢の世界へリダイブしたところ
街が捲れ上がるの映像としてカッコ良すぎるだろ
映画だからこそこのシーンが作れるし、映画じゃないとできない、自分の視点の転換やアイディアの応用の面白さの気付きを伴ったこともあって過去映画見てきた中でもトップクラスにワクワクした

階層潜るごとに時間もどんどん流れが変わってくの最高だね、矛盾点なく、難解にしてやろうという意図を感じる
アリアドネの最初の迷路が丸くなったのも理由があってアレになってるのまーーーじでにやっとする

あと「記憶を再現してはならない」というセリフ、過去に囚われては何も発展はない、退化あるのみであるということのメタファーだと思う

何が言いたいかというとこの作品まじで好きなんです
映像もストーリーも何もかもクール
何回見ても理解できなかったが、色々映画見たりする本数増やしたりネタ漁りしてようやく少し理解深まってきた


夢から覚めたと思ってるけどコマ止まったのが映ってないし、最後は別の夢の中ではないのか?というのは議論されてる事だけど、この映画のラストで僕はコマは回り続けた派です
ここで論じられるべきだと思うのは、巧妙に偽装されてるけどそもそもモルが生きてるのではないかということ
コブはラストシーンでモルが自殺してしまった元の階層に戻ってこれたと思う
ただ、コブの今いる階層は現実だ(夢ではない)という思い込みでしかなく、本当は夢の一階層目にいるのではないかな、と考えられる
モルをやばいヒス女としか見てないと気付けないけど、モルの自殺シーンとセリフがどうみても違和感しかない、あの自殺はキックなのでは?
「なんで泊まった部屋と同じ作りの向かい側の部屋の窓にいるの?」「キックで戻ってくる前のより深い階層の子供に会いたいなら、なんで寝につくのではなくキックしたの?」「モルの父親の講義室でのシーンの違和感は???」等
エンドロールではそれ証明するかのようにサラッとNon, je ne regrette rienが流れる
でもあれ反則だろ、こええよ

ここまでのこと考えると、現実ならばコマは回り続けることはないというのはコブの思い込みであって、そもそもコマが回り続けるか倒れるかというのはさほど意味をなさない
夢の一階層目(コブの思い込みの現実)には戻ってこれたので、もしかしたらコマは倒れたかもしれない
そういう意味で監督が「あのコマはどちらとも取れますよね」みたいな反応になったんじゃないか?と考えてる

インセプション2もまじで作ってください
考察話したい人しましょう
猫ぽん

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