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インセプションのヨウのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.9
再投稿。IMAXにて鑑賞。映画館でのインセプションはもう本当に最高すぎて言葉を失った。圧巻の映像表現に完全に呑み込まれ、五臓六腑に至るまで満たされた。人間が持つ弱みや欲求への核心を衝くようなストーリー描写が心にズシンと響く。1回目の鑑賞では何層にも重なる夢の世界に魅了され、その構図の精度に唸り、映像美や脚本に焦点を当てて評価していたが、今回の鑑賞では物語中で曝け出される数々の人間ドラマに心惹かれて止まなかった。特に現実を受け入れられないコブとモルの心境へ思いを張り巡らせ激しい感情移入が生じ、思わず泣いてしまった。だからこそコブには現実で明るい未来を築いてほしいし、最後のトーテムは止まってくれないと気が済まないのだ。我々鑑賞者もまるで夢の世界へ誘われているかのような唯一無二の極上の映画体験。興奮と感動で涙が溢れる。インセプションはまさに映画館での体験を通してその真髄が見出される作品であろう。人智を超えた壮大なストーリーを創出し、その中でも人間心理を巧みに操ってくるクリストファーノーラン監督の手法には畏敬の念しかない。細かいことは言わん。誰がみても最&高な映画体験なのである。インセプションを映画館で観ることができた恩恵に感謝。


再鑑賞 2021年4月25日
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