木村優希

インセプションの木村優希のレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
5.0
「夢と現実」

10年前公開当時に劇場で、コロナ自粛期間中に配信で、そしてリバイバルでIMAXにて。
何度も観て、その重厚さ、設定の奥深さ、緻密なカメラワーク、音楽の力、役者の演技、脚本の凄さに引き込まれました。
正直3回目でやっと自然にストーリーが入ってきた感じ。

夢を見るという不確定なテーマから、誰もが経験することだからこそ共感できる設定や魅せ方、絶対的な安心感から地続きの世界を思わせる演技で現実味を見せる役者陣、SFながら身近に感じさせる作品だからこその引き込む力の強さにどんどん先が気になる。

夢はどこからが夢か分からない、夢と現実の区別をつけられなくなるくらいの夢の世界、夢から覚めたら一気に現実に戻るリアルさ、主人公の過去と抱える苦悩、全てが絶妙に絡み合って見える針の城のような映画。
SF好きには是非観てほしい一本。

9月の『テネット』が益々楽しみになりました。
木村優希

木村優希