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アクト・オブ・キリングのtmkk1987のレビュー・感想・評価

アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)
3.5
自分たちの栄誉を後世に残そうとするかつての殺人者たち。その記録を喜劇に仕立てるために彼らが盛り込むユーモア?は残虐な事実と矛盾しており、見る人になんとも言えない不快感を投げかける。

純粋に悪であるほど自らの悪には無自覚だが(むしろ自らを正義と思うのだから取りつく島もない)、彼らはまさにその典型。だが撮影を進めるうちにかつてのリーダー格だったアンワルが、知る由もなかった自らの悪に気づき、思いもよらない精神の揺さぶりを受けることになる。その瞬間のアンワルの表情が迫真だった。