アクト・オブ・キリングの作品情報・感想・評価

アクト・オブ・キリング2012年製作の映画)

The Act of Killing

上映日:2014年04月12日

製作国:

上映時間:121分

3.7

あらすじ

「あなたの行った虐殺を、もう一度演じてみませんか?」 男は粋なスーツに身を包み陽気に微笑んでいる。 残虐なシーンのないこの映画が、しかし、私たちを最も慄然とさせる映画になった――― これが“悪の正体”なのか―――。60年代のインドネシアで密かに行われた100万人規模の大虐殺。その実行者たちは、驚くべきことに、いまも“国民的英雄”として楽しげに暮らしている。映画作家ジョシュア・オッペンハイマーは人…

「あなたの行った虐殺を、もう一度演じてみませんか?」 男は粋なスーツに身を包み陽気に微笑んでいる。 残虐なシーンのないこの映画が、しかし、私たちを最も慄然とさせる映画になった――― これが“悪の正体”なのか―――。60年代のインドネシアで密かに行われた100万人規模の大虐殺。その実行者たちは、驚くべきことに、いまも“国民的英雄”として楽しげに暮らしている。映画作家ジョシュア・オッペンハイマーは人権団体の依頼で虐殺の被害者を取材していたが、当局から被害者への接触を禁止され、対象を加害者に変更。彼らが嬉々として過去の行為を再現して見せたのをきっかけに、「では、あなたたち自身で、カメラの前で演じてみませんか」と持ちかけてみた。まるで映画スター気取りで、身振り手振りで殺人の様子を詳細に演じてみせる男たち。しかし、その再演は、彼らにある変化をもたらしていく…。

「アクト・オブ・キリング」に投稿された感想・評価

FuyukiHara

FuyukiHaraの感想・評価

3.8
4、5年前に観ようと思って見れなかったドキュメンタリー映画。

1965年ごろからインドネシアで起きた共産党員への虐殺。その数100万人(以上ともいわれている)。

その虐殺を実際に指揮、実行してきた老人たちのドキュメンタリー。
正式な取材では、インドネシア軍部から妨害されたため、プロパガンダ的な映画を制作する前提で許可を取り、その映画撮影の合間で首謀者たちにインタビューを敢行し、まとめた映画。

衝撃としか言いようが無い。

冷戦中に翻弄されたインドネシアの背景はあるものの、この虐殺が肯定されている状況にも衝撃がはしる。
それらを実行したのは日本でいう893の様な民間の青年団。その青年団を指揮していた加害者がわの視点から老人達が語りだす。

映画の出だしは、アメリカ映画の英雄気取りの老人達が虐殺現場の凄惨な様子を武勇伝の様に笑みや冗談を交えながら、意気揚々と語る虫唾の走る所からこの映画は始まる。

もちろん映画を撮る前提で、当時を忠実に再現する目的とし協力している彼らには、インドネシアの状況もあり、悪気は感じられず、国の為に行った英雄的な所業なのである。

そんな彼らも、虐殺された共産党員役を家族も巻き込んで演じていくと、徐々に自分達がどの様な事を犯してしまった事に気付きだす。

その様子を3時間近い時間に収めたのが本作品。

気分悪くなる事請け合いの映画だが、真実として刻むべき役割を担っている作品。

かつて行われた大量虐殺を、加害者に自ら再現撮影してもらい、その様子を追ったドキュメンタリー。カメラの存在意義について考えさせられる。オリジナル版が観たい。

エンドロールの”匿名”には本当にびっくりする。関わったスタッフたちの覚悟が伺える。そうだ。映画は社会を映すものなのだ。
アサミ

アサミの感想・評価

2.8

このレビューはネタバレを含みます

授業で観たんですが、吐き気がしました。キツイ。。。ラスト、自らが拷問される側を演じて、自分がやってきたことへの恐怖を抱くシーン、こうヤラセっぽく撮るんだったら「ホテルルワンダ」みたいな感じで歴史をなぞった形で撮った方が良いと思う。
目に止まったので視聴

見ていて不快になる。けれども目を背けてはいけないものがここにはある

インドネシアで実際に行われた100万人もの大虐殺事件。その加害者に当時の様子の再現映画を撮影してもらい、その過程を撮ったドキュメンタリー作品。

虐殺をする事によって金持ちになった人々は得意気に当時の様子を語る。
こうすれば血が出なくて楽に殺せる。笑顔で語られる武勇伝。

この作品はカメラの前で演じる事、それによる変化を追ったドキュメンタリーでもある。
笑顔で話してた英雄譚が、ヒーローのはずの自分たちが、カメラを通すと残虐で醜い悪者になっている。
それに対して頭をひねる彼らはなんと滑稽で、皮肉だろうか。

ノンフィクションなのにフィクションの様な空気を纏った、不思議な雰囲気の映画。おすすめです。

このレビューはネタバレを含みます

一方的に人を殺したことのある人間は情状酌量の余地がないほど価値観が違うと思える人間であってほしかった。この映画の主役ともいえる人物が虐殺された人間を演じて、そこで初めて罪悪を感じるんだけど、そんな当たり前のことで罪悪を感じるならどうして虐殺をしたんだと問い詰めたくなる。憤懣やるかたない。
何しても虐殺の罪悪を感じない人間だったら、自分とは全く違う生物なんだと踏ん切りがつくけど、こんな普通の人間的感情を持たれたら自分でもこうなる可能性はあるのではないかと怖くなる。自責の念も演技であってほしいと思いたくなる。
エンドロール、現地スタッフの名前が殆ど匿名表記でインドネシアの闇を感じた。
武勇伝を語るヤクザが自分のした事を理解するまでのドキュメンタリー。クズ達が罪に問われず英雄になり幸せに暮らしている事に驚く。罪悪感と向き合ったこの男だけまだマシか。エンドロールの大量の「ANONYMOUS(匿名)」がリアル。
carpediem

carpediemの感想・評価

3.3
スコアは低い方だが...
ドキュメンタリーの臨場感は素晴らしい
邹启文

邹启文の感想・評価

3.3
ラストでいきなりヤラセ臭ハンパなくなって草、正面からカメラ撮るなや、ヤラセってバレるやろ
じう

じうの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリ。
60年代のインドネシア大量虐殺。今もなお生きているそれを行った殺人者たちは取材に応じ自らの行いを誇らしげに語った。罪の意識がない殺人者たちに質問していく。
「共産主義者を尋問するとき彼らにどんな質問を?」
「何であれ答えは変えた、悪人に仕立てるために。彼らが嫌われるようにするのが仕事だった。私のウインク一つで彼らは死人だ。」

ゴルフをしながら、ボウリングをしながらギャングたちは語る。殺し方を撮影した場面を実際に見せて撮影者は「見ていてどんな気持ちですか?」と聞く。
「どんな気持ち?好き放題やってた。残酷な映画ばっか見てたから影響された。俺たちは…映画より俺たちの方が残酷だった」笑いながら答える

「彼は何人殺した?」
「大体1000人くらいよ…よく眠れるわね」

演技をしているオトナたちはいいが、こどもたちは本当に泣いている。 

「俺が拷問した人も同じ気持ちだったのかな。拷問した相手の気持ちがわかる、なぜなら俺はここで尊厳を踏みにじられた、するとたちまち恐怖が訪れる、突然恐怖が体を縛った。俺を取り囲み縛った」
「…あなたに拷問された気持ちはそんなものでは…、これは映画です。彼らは殺されると知っていました」
「だがジョシュア、本当にわかるんだ…これは俺が、罪人だってことなのか?これを大勢にやったよジョシュア」
>|