”ちゃんと好きってどういうことですか？”
このたったひとつのシンプルなテーマだけで2時間もの群像劇を描けてしまう、そして全く退屈もせず映画を見ているというかその場に同居していたような感覚になるんだから私って思いっきり日本人なんだなって思った。
人を本当に好きになるという感覚がわからず、でも情はしっかりあってそんな自分が駄目だとわかりつつも自分に素直な二股くんの周りには、
そんな彼でも好きだという彼女1、そんな彼に何も違和感を感じなくなった彼女2、
10年間アイドルを思い続けてる真っ直ぐな同級生の男、ちょっと真面目すぎる男友達やその彼女、、
皆それぞれに悩みがあってぐるぐる考えつつ足元が絡まっているけど、恋愛に正解も不正解もないんだよねーって、紅茶を飲みながらダラダラした気持ちで見ているとすごく心地良くなってくる。
真っ直ぐすぎる気持ちも、フラフラした気持ちも、どちらも素敵でどちらもしんどい。
そんなグレーな状態もある日少しのキッカケで弾けて全てクリアになる瞬間って、地震が起きなくてもカエルが降らなくても日常には起こり得るよねってラストでは散々笑っちゃってこの映画大好き！って、日本人でよかった！って思ったのである。ふふん。
