このレビューはネタバレを含みます
戦争や王としての現実、同性愛に悩み、逃げるように音楽に心酔というか依存し、現実に引き戻されては苦しみ手首を噛んで叫びをこらえる姿が痛々しい。
エリザベートからキスされた時に突き飛ばしてしまうのもただ清らかでありたかったからという、、彼の生き辛さを考えると何も言えなくなる
終盤になるにつれ、白鳥の騎士が出てきた時の歌が騎士の独唱になるあたり、彼の世界(=ローエングリンへの憧れなどの世界)には、やはり女性は必要なかったのかなとか考えてた
短いシーンだけど騎士役の彼とルートヴィヒの歌はぞっとするほど美しいですね。確かに人を狂わせる魔力があると思った
「芸術は大切だ、日々の糧より大切だ。音楽は嫌なことを忘れさせてくれるし、未知の国に誘い美しい人生を見せてくれる。」というルートヴィヒの言葉は、1度でも音楽に夢中になった事がある人なら理解出来ると思う