「私は12時間の映画を作る」
1500万ドルという予算と上映時間で、映画会社と折り合いが付かず、制作中止になった。ホドロフスキーは落ち込んだ。2週間引き篭もるほどに。
後任にデヴィッド・リンチが監督することになった。さらにショックを受ける、彼なら成功させるからだ。あの映画を作れる唯一の監督だ、とホドロフスキーは語る。
ショックで死にそうになりながらも、デヴィッド・リンチの『DUNE』を観に行った。映画が始まった時には泣き出しそうだったという。しかし、観てる間にだんだん元気が出てきた。あまりのひどさに嬉しくなった。
「大失敗だ」と叫んだときのホドロフスキーの顔がたまらなく良かった。
“才能のあるリンチがこんな駄作を作るはずがない。製作者のせいだ”
大好きなシーン。ここだけで幸せになれる。