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トム・アット・ザ・ファームのsasaのレビュー・感想・評価

3.8
2022年5月再鑑賞。戯曲原作ということもあり、ドラン作品の中ではひときわ難解。

トムは兄にかつての恋人を、フランシスはトムにかつての弟の面影を見出すのだが、孤独な母のため、閉鎖的な田舎町では許されない同性愛という存在を消却しなければならない。愛が故にある者は嘘をつき、ある者は暴力によってそれを守るのである。
その姿を、ラストシーンでフランシスの着る服やED曲に現れるアメリカを用いて、"愛と平和の名のもとに"周囲を破壊し傷つけ続ける存在として象徴させる。
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