ひな

トム・アット・ザ・ファームのひなのレビュー・感想・評価

4.0
鬱恋愛映画を超えたホラー映画
愛が依存に変わって、依存が恐怖に変わって、恐怖を愛と錯覚して...トムが正常な判断ができない(あえてしない)ようになるのがはたからみていて、怖かった。

僕はどうしても泣くことができない、
いまのこと残されたものが君の世界のいないこと、君の代わりを見つけること、ではじまる青い文字。
牛の出産での赤い血、トウモロコシ畑で斬り付けられた赤い血。

1人から2人へ、2人から3人へと食卓は華やかになるはずなのに、空気はどんどん重たくなっていって、パスタやお肉だけがふえる。

兄貴の登場シーンが、本当に嫌な奴!悪質な奴!って演出に感心した。はじめは顔を見せない感じと日の当て方。
かといって、お母さまが素晴らしく良い人なわけでもなく。お母さまはお母さまで、本当のことを教えてと言いつつも、気づかないようにしている。怖いよお

怖いよおと思いつつ、最後までみれたのは、映像と音楽のはめかた、何か起こるのではという緊張感から。
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