しめじゃん

MUD -マッド-のしめじゃんのレビュー・感想・評価

MUD -マッド-(2012年製作の映画)
4.1

森で見つけた、洪水で木の上に引っかかったボード。そのボードには、MUDと名乗る男が身を隠していて…

思春期の主人公エリスと、その相棒ネックが、一人の男が貫く愛のために町中を、そして川を走り抜ける青春ドラマ。

作中描かれる愛は全て脆く儚く、エリスの目の前で崩れていく。愛は叶わないのか。愛が成就することなんてないのか…なんだか積み上げた積み木が根底から崩れていく気分。

ラスト、 ベッドで横たわるエリスをマッドが励ます言葉。それが本作で一番伝えたいことなんだと思う。
どれだけ愛がダメになってしまっても、愛が叶わなくても、お前はいいヤツだから大丈夫さ。自分が信じたもののために疾駆できる男なら、きっと大丈夫さ、って。

個人的には自分の人生に当てはめられる要素が多かったので、あくまでも僕は心底励まされた。なんだかちょっと前向きになれた気がする。恋愛でズタボロになった心に沁みる映画。
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