若色

白ゆき姫殺人事件の若色のレビュー・感想・評価

白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)
3.2
劇場で観て、再びの鑑賞。

オチを知っていると、色々なトリックや偶然にうっそーんとなってしまって、次々と不運が舞い込みすぎの主人公(井上真央)に同情も湧いてくるより先にうっそーんとなっていた。

構成は面白くて、観客を騙す技はさすが湊かなえさん原作なだけあるのだけど、作りこまされすぎた計算に居心地の悪さを感じてしまった。

わたしは、好きな女優さんは?と聞かれる度の答えが井上真央さんなのだが、改めて彼女の演技に見入ってしまった。

自信のない、地味なOL。
姿勢も、目線も、顔の筋肉の使い方も、いるいる、こうゆう子と思った。
以前観た時には気が付かなかったが、わたしの友達に仕草がそっくりだと思った。
母親がのセンスで購入した家具を、父親がイヤイヤ使っていると、その家具を見るだけで家族はごめんなさいという気持ちになってしまうという。
井上真央さんの役は、その場にいるだけで、周りに「(なんだかわからないけど)ごめんなさい」と思わせてしまうオーラを感じた。

人の記憶なんて曖昧で、良いように塗り替えている。

これを体現するような監督の構成は見事でした。
若色

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