キミシマユウキ

胸騒ぎの恋人のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)
3.7
ゲイのフランシスと親友のマリーは姉と弟のように親しい仲。ある日二人はパーティで出会った美青年二コラに同時に一目惚れてしまい、彼に近づこうとするのだが…

Filmarks内でも圧倒的人気を誇る若きカリスマ監督
グザヴィエドラン
の監督二作目。恋愛と友情の物語。
流行りのものに乗っかるのは嫌いな方だが、ここまで注目されていて観ないのも映画好きとしてアレなので鑑賞。

おぉぉぉぉぉおお。
若くしてキレッキレの才能の塊みたいな監督だな。
というか素人目にもわかる彼の”個性”みたいなものがヒシヒシと伝わってきた。
歪なカメラワーク然り、感情や情景を映し出すわかりやすい音楽然り、そして主人公のフランシスは青系で親友のマリーは赤系でまとまっているおしゃれな衣装然り、
どれもキラキラと輝いていた。マシュマロの雨なんてファンシーなこと常人には考えられないぜ。
まだ一作目なのでなんとも言えないが監督名を隠されても作品を観たらそいつだとわかるタランティーノみたいな主張の強い監督なんだろうなぁ(ジャンル全然違うけど)
自身もゲイだということもありとても繊細で美しい三角関係を描けていたと思う。ゲイ同士の濡れ場なんてあまり見たことがないが普通に綺麗だと思えた。
すごいぞドラン。

主演も監督グザヴィエドラン。
俳優もできるなんてあんた何個才能をもってるんだ。服も髪もおしゃれで中身は可愛いゲイのフランシス。
こんなイケメンに
「君は…どう??」
なんて聞かれたら新しい扉が開いちゃいそうだ。
あとはマリー役の子が性格キツそうでドMの僕にはピッタリでした。

なんとなく合わなそうだなぁと思っていたドラン監督作品。
思ったより好きでよかった。
「裕君には合わなそう~~」
とか言った奴らみんな謝れ!!(笑)
ラストのオチもさっぱりしていて好み。日本では公言しているタイプは珍しいかもしれないけど、変な意味じゃなくちょっとゲイの友達一人は欲しいなぁと思った。
外国人には沢山いるんだけど(笑)

オサレ映画好き、ゲイを扱った作品が観たい方、そしてこのアプリ内でも大人気なグザヴィエドラン監督の作品を見てみたいという方にはオススメの作品。