中古でDVDが売られているのを見て、この機会を逃したら一生見れないかもと思い購入。
見たら前評判通り主役三人の女性はとにかくバストが大きく、しかもおっぱいを強調したショットが全編に出まくりでびっくり。どう考えてもラス・メイヤーは話の筋や映像へのこだわりより巨乳をどう魅力的に撮るかということにこだわっているとしか思えない。しかもご丁寧に彼女たちに誘拐される女性もロリ系だが巨乳ときてる(やはりこれ見よがしに乳を強調して撮っている)から、おっぱい星人を自認している人たちは必見である。ただパッケージで「犯す」なんて言葉が出てくるけど、これは犯罪を犯すという意味なんで誤解しないように。肝心の性描写は皆無で、ヌードシーンすらない。
ただ話は意外と面白くて、主役であるヴァーラが何をするかわからない女性で、頭もよく腕力もあるときてしかも平然と人を殺す。他の二人との関係も友人というより主従関係に近く、反抗しようものなら言葉と力両方で押さえ込む。ヴァーラを演じる女優トゥラ・サターナの怪演も相まって、『仁義なき戦い』の千葉真一みたい。そんな奴がメインだから常に何をするか予測がつかず、最後までハラハラして見てしまう。しかも途中から彼氏を殺し、誘拐した女性や、大金目当てで寄った家族を巻き込んで不穏な駆け引きが開始され、サスペンス度が増してくる。ラスト数分の敵味方関係なく次々と死んでいく展開なんてノワールっぽい。
あと今回買ったDVDには東北弁字幕と関西弁字幕なるものがついていて、映画を違う雰囲気で三度楽しめる。特に東北弁は私の地元盛岡に近い(青森や岩手のテイストが強め)方言なので、故郷に帰った気分になった。「けっぱれ」や「おもさげながんす」なんて東京にいたら絶対聞けないな。それからラストの歌の字幕まで東北弁になっていて、吉幾三が歌っている雰囲気になって爆笑してしまった。
