RumNekko

ウォルト・ディズニーの約束のRumNekkoのレビュー・感想・評価

4.2
ウォルト・ディズニーは「メリーポピンズ」本の偏屈な作者パメラ・トラヴァースから映画化の承認が欲しくて20年前から交渉してきた。ミュージカルが嫌いな人との交渉は大変だったろうね。“♪チム・チム・チェリー”の生演奏を聴いてもパメラの心には響かず歌詞にNGをだす始末。
ただこの頑なな態度は銀行員だった父親の死がパメラのトラウマになってての事だとウォルトは気付く。

映画『メリー・ポピンズ』のストーリーと楽曲が分かっているとこの作品はより深く楽しめる。
“♪Chim Chim Cher-ee(チム・チム・チェリー)”のオープニングがやっぱりいい。
シャーマン兄弟が“♪Supercalifragilisticexpialidocious(スーパーカリフラジ‥)”の譜面を隠すシーンが面白い。お薬を飲むには“♪A Spoonful of Sugar(お砂糖ひとさじで)”。ラストシーンの脚本を変えて“♪Let's Go Fly a Kite(タコをあげよう)”でバンクスのイメージを変える。
“♪Feed the birds(2ペンスを鳩に)”のリチャード・シャーマンとウォルトの2人のシーン。音楽で分かりあえててグッとくる。

大好きな映画『メリーポピンズ』の完成までにこんな経緯があったとは‥。ラストの完成試写会のシーンもいいし、エンドロールのウォルト本人とパメラ本人とジュリー・アンドリュースの3人で撮った写真がまたいい。
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