lemmon

ウォルト・ディズニーの約束のlemmonのレビュー・感想・評価

4.0
ある種、頑なに自分を崩さないクソババアは観ていて潔い。あのメリーポピンズを生み出したトラヴァース夫人は、子供が好きだからなんてとんでもない、子供時代のコンプレックスから生み出したメリーポピンズによって、常に過去と戦い続けている人だった。

ふと思うと、映画版のメリーポピンズもかなりのある種冷めた(冷静とは違う)部分を持っていた。子供時代に見たときはそのキャラクターと変に媚びないところにカッコ良さも感じたが、どこか寂しさも感じるキャラクターだった。

大人になって思う。あの人格になるには舐めた人生歩んで来たんじゃ行き着けない。大人になってメリーポピンズを見て思う、絶対に人生の黒い部分も乗り越えた故に行き着くのではないか。

その答えをこの映画はくれた。きっとウォルトディズニーもそうなのだろう。ファンタジーはただの夢物語ではない。苦しみという反面があるからこそ生まれるのだ。
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