KARIN

ダーク・ブラッドのKARINのレビュー・感想・評価

ダーク・ブラッド(2012年製作の映画)
3.7
リヴァー・フェニックス、
最後の作品。

先日スタンド・バイ・ミーを観て
リヴァーの魅力にすっかり取り付かれてしまったみたい(*´-`)

さっそく近所のTSUTAYAに行って彼の作品を探してみても、置いていないものがほとんどで少しがっかり。
だけど逆にこれだけ出演作品が少ない中で、こんなにも存在感があり現在も人々を魅了する俳優って、なかなかいないと思う。

さて、この映画!
「未完成」と聞いて身構えていたけれど、普通に映画として成り立っているように感じられて、個人的にはとても興味深い作品だった。

アメリカ先住民の歴史は暗く、悲しい。
都会暮らしの夫婦を中心に置くことで、同じ国の中での価値観の違いや場違いな感じが浮き彫りになっていました。

まるでスターウォーズのタトゥイーンみたいな砂漠は広くて、どこまでも行けそうなのに
どこか漂う閉塞感。
その矛盾がちょっとした監禁のようで怖さも感じる。

リヴァー演じる「ボーイ」は謎でいっぱいの青年。
決まった名前もないし、出てくるのは奥さんがいたってことだけ。
だけど怖い訳ではなく、言葉にできないけれど どこか少年らしさがあって、優しさがあって、悲しげでもある…
それを目ですべて語ってしまうリヴァーがとても切なく映る。
この役は彼にしかできない!

これが最後だなんて、悲しすぎる。
複雑な気持ちになる映画でした。
KARIN

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