服部だった何か

スター・ウォーズ/フォースの覚醒の服部だった何かのレビュー・感想・評価

3.7
ファンタジィやSFにノレない人がスターウォーズを2015年になって初めて観ていく旅エクストラサービス。遂に初の劇場鑑賞や。
舞台となるのはEP6の約30年後、あの世界はどうなってしまったのか。ザックリとしたあらすじは勿論恒例のタイトルロールで説明されるから遅刻厳禁やな。

今回も3部作なもんでEP7では明らかにならんかった部分もまだまだ残されてるし、最初の1作として充分なヒキを残して終わるのがgoodや。
じゃあ単体で見たら微妙かというとそうでもなく、既視感の強い物語構造や画的な構図なんかが故意的に多用されながらも、ただ新しいだけじゃないキャラクタ達を加える事で今までのスターウォーズになかったお話にちゃんと仕上がってるんとちゃうかな。

中でもフィンというキャラクタは結構想定外やった。
レイアの代替としてのレイ、ルークの代替としてのフィン、R2D2の代替としてのBB8、そんな風に勝手に思ってた。
R2D2の代替としてのBB8は勿論そうなんやけど、レイはルーク・レイアの代替、フィンはC3POの代替みたいになってたのが面白かった。
いや、なんちゅーか性格というか、映画作品の中でのポジションの話な。
キャラクタ設定、人物背景は全然違うから重要なネタバレでもなんでもない、安心してもろて。
EP4からずっとヒロインが最前線に立つ、所謂「強い女性」を描いてきたけど本作もきっちり踏襲されてたな。

画的にはCGはまぁ当然のクオリティ、敢えての特殊造形もニクい、何より宇宙や夜など画の黒さにライトセーバーやスーツの反射光、こういう暗い画面の中の鮮やかさは過去作よりも群を抜いて秀でてた。
7.1chでの鑑賞やったけど音もサラウンドが効いててやっぱりソフト鑑賞より劇場鑑賞やなぁとしみじみ。

まぁ勿論えぇとこばっかりでもなくて、既視感を覚える筋書きにはニヤリとしつつ「結局またそれかぁ」と思ったのも確か。
加えて一番気になったのは「フォースが覚醒したら剣技も覚醒するの?まぁ身体能力は高そうやったけど元々そんなに強かったの?ひょっとして相手が弱過ぎるの?」っていう部分。
対人アクションはキャラ設定上そこまで盛り上がる感じでもなかったけど、本作ではカイロレンがフォースを多用してくれててそこを補ってる感じがあって良かったかな。
というわけで敵役アクションの格好良さは変わらずダースモールがNo.1や。

とにかく本作を観た限りではEP8が気になるところ。
仮に新キャラの過去とか掘り下げがあったとしたら、そこの描き方・理由付け次第ってとこやろか。この3部作にはなるべくポンコツが居らん事を祈ることにするわ。
あとどうでもええけどオスカーアイザックが男前過ぎてもっと核心に近い配役にしてほしかった気分。まぁまだわからんけど、でも多分ないよなぁ。「アメリカンドリーマー」でも思ったけど超かっちょええ。


それでは最後に、西の名探偵が本作一番心に残ったシーンでお別れや工藤。



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