抱きしめ亭トゥナイト

スター・ウォーズ/フォースの覚醒の抱きしめ亭トゥナイトのレビュー・感想・評価

5.0
えーと、ネタバレしないように書きますw


今年の大作ラッシュを締めくくる超大作がついに公開されました。
思えば、年初に公開されたトレイラーに引っ張られこの一年を過ごしてきました。

戦争はもちろん、高度成長期も学生運動も知らない、かと言ってバブルには乗り遅れた僕らのような何者でもない世代が自慢できることといったら、ガンダムやドラクエ、そしてスターウォーズをリアルタイムで経験したこと。僕にとっては単なるSF映画ではなく、共通の言語、共通の記憶として心に刻まれている作品なのです。

近年、時代を超えたリメイクや続編が次々と制作されていますが、そんな個々がそれぞれ持っている思い入れに寄りかかるならば、その想いを凌駕しなくてはならない。それが出来なければ作る意味がない。

そして、創造主ルーカスの手を離れ、想いを受け継ぎ作られることへの不安と期待の大きさをも背負って。

結論から言えば、これが、これこそが、待ち侘びた「スターウォーズ」でした。

まず、お馴染みのオープニングに総毛立ち、映画音楽の素晴らしさを再認識しました。
早々にファルコン号のチェイスで映画史すら軽く越えてきたので、後はもう身を任せるだけです。
旧三部作の意匠化されたシーンをトレースしアップデート、その度に記憶は更新され、旧キャラクター達の繰り広げる味わい深いドラマや、生き生きとした新キャラクター達の躍動はCGでは作れない芝居のリアル。
父と子の物語を、ヒーローの物語を、物語に囚われたこちらの予想を裏切り、また、裏切らないカタルシス。

これから、誰(と誰)の物語が紡がれていくのか。
また新たなる三部作が始まりました。
神話に立ち会う歓びよ!