けすん

ダラス・バイヤーズクラブのけすんのレビュー・感想・評価

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
3.9
エイズという手の施しようのないとされる病気に真っ向から立ち向かった男の物語。初めは信じたくないというスタンスだったが、受け入れてからはあらゆる手段を使ってでも延命をするために奔走する。

病気の類でお涙頂戴系映画の一種だと思って見たのだが、そうではなく生々しくてリアルで人間臭さがある作品だという印象を持った。

誰だってエイズと診断されると信じたくないし自暴自棄になってしまうのが現実だと思う。その状況を包み隠さずに描けていた。綺麗なシーンばかりでなく、汚くて必死に泥臭く1日でも長く生きようという姿を描いていたのが印象的。他人のために自分が犠牲になるといったハートウォーミングな少し現実離れした話とは違い、自分の延命を第一に考えビジネスを展開するというよりリアルを追求した作風が好感を持てた。
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