「黒猫」(1934)で知られる伝説的なB級映画監督エドガー・G・ウルマ―の代表作。低予算フィルム・ノワールの傑作。
ロード・サイドのバーで不機嫌な客アル(トム・ニール)は回想する。彼はN・Yのクラブのしがないピアニストだった。ある日、恋人で歌手のスーがステップアップを目指してロスへ出て行く。残されたアルは彼女を諦められず、ヒッチハイクを繰り返してロスへ向かう。そして数台目、ハスケルという気前の良い男の車に乗った。この出会いがアルの運命を大きく狂わせていく。。。
主人公が生来のネガティブ思考という風変わりで個性的なノワールだった。途中で出会うファム・ファタールも強烈な個性。クセのある二人のキャラクターを丁寧に描いたことで、低予算と言う条件を突破し記憶に残る一本になっている。
※主演トム・ニールは 1951年に傷害事件を起こしハリウッドを追放。1965年には妻ゲイル殺害事件で裁判にかけられ、過失致死で10年の懲役となった。