恐怖のまわり道の作品情報・感想・評価

恐怖のまわり道1945年製作の映画)

Detour

製作国:

上映時間:67分

3.9

「恐怖のまわり道」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

全体的に演出が劣化フリッツ・ラングにしか思えないし主役の顔はいちいちくどいしモノローグもウザいしで、基本どこが面白いのか全くわからなかったのだけど、終盤扉越しにヒロインの首絞めてしまうシーンだけ面白かった。
ミ

ミの感想・評価

5.0
再見。
映画をいかにミニマルにするか、あるいは映画はどこまでミニマルになるか、という問いがあるとして、その答えとして、ひとつにはロベール・ブレッソン『ラルジャン』のような削ぎ落としかたというものがあり、それは見せない、語らないということでより雄弁に表現するテクニックみたいなものだったりするし、他に例えばマキノ雅弘『昭和残侠伝 死んで貰います』のような、説話論的な意味での、極度の洗練というべきもの、またはストーリーはあってないようなものでただただカンフーアクションを堪能するといった類いの映画や、スピルバーグ『激突』みたいなミニマルさがあったり、一方で劇映画の娯楽性という観点を離れれば抽象的だったり実験的だったりするような、どちらかというと美術館でのインスタレーションに近づくような方法もあるだろうが(「リュミエールに行き着いた」と称されたアンディ・ウォーホルによる映画作品など)、このウルマー『恐怖のまわり道』の場合の、いわゆるミニマリズムとは別の、しかしこの究極的なミニマルさというのは、劇映画の常套(例えばスクリーンプロセスを使って撮影された自動車での移動シーンのやたらな多用、主人公による心情吐露のナレーションのやたらな多用、記号的なまでにあっけなく起こる死、いかにもこれは台詞ですと言わんばかりの台詞、音楽、等々)が事物一切それはそれでしかないというゴツゴツとした状態のまま、調和しないままに雑然と、しかし恐ろしいほどの猛スピードで、いや猛スピードと思えるほどの直截さで垂れ流される、というより転がり落ちていくという印象に近く、そして何よりも、これでしかない、これ以外ありえないと思わせる俳優たちの顔、しぐさ、服装、そういう色々なことごとによって物語が奇跡のように紡がれてゆき、演劇でも小説でもなくこれがまさしく映画のみに可能な体験だ、これこそが映画だと思わせるような極致に達した裸形の映画というか、ああこういうミニマルさということがありえるのか、と思う。
dude

dudeの感想・評価

4.0
恋人の元へ行くために始めたヒッチハイクの旅がどんどんおかしなことになっていくフィルム・ノワール。これ、贅肉のない『バーバー』だ...。
あらゆる出来事が偶発的で、人々の望みはことごとく潰える。ロードムービーが人生の縮図だと考えるとハリウッドに辿り着けないまま自我を見失っていくのがなんとなく示唆的?
ファム・ファタール、ヴェラが車中で見せる怒涛のマウント取りが圧巻。アン・サヴェージという女優だがほとんどこれっきりらしいのでもったいない。
超絶大傑作。アンサベージが助手席でガバリと起き上がるシーンは伝説。
悪夢的。
t

tの感想・評価

5.0
1時間ちょっとでここまで語られてしまうとお得感さえある。強すぎる目力で登場し変貌していくアン・サヴェージと、演奏中も鍵盤を見ず終始焦燥漂うトム・ニールによる地獄のドライブ。モノローグが行き着く先は電話線。主観で進むに関わらず観客も主人公を信用出来なくなってくる不気味さが好き。

2018/3/10 再見したら隅々まで完璧だった。満点に。
イワシ

イワシの感想・評価

4.0
再見。ターンテーブルから聴こえる音楽から過去への回想へと入り込む冒頭からすでに円環的。過去が喉元に纏わりつく。死体が蘇ったかのように眼を開くアン・サヴェージが怖い。

高橋洋が紹介していた『悪魔くん』に出てくる地獄のパトカー。
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うーん、面白い!
雨が、電話が、音楽が、女が、記憶が、運命が揃いも揃って男を責め立てる。
じわりじわりと追い詰められていって、そしてコロリと事態が悪化する。そのなんとも呆気ないこと。
雨が降る夜の道を、車で走り続けるシーンの男の表情が良い。やるせない。その自動車のスピードで、物語は進んでいくのだ。
spacegomi

spacegomiの感想・評価

4.0
70分以内の尺の時点で好評価。人物の登場も死も唐突で呆気なくて、だらだらと続くモノローグとのズレが面白い。
エーコ

エーコの感想・評価

4.0
しかめっ面で激しいピアノを弾くトム・ニールに笑っていたら、いきなりの雨でヒッチハイクを断ち切り、天候も車もジャンルも変形する。冗談みたいな死。ダメ押しの悪女はまったく反論を許さない。どう考えてもおかしいタイミングでおかしい相手に「愛している」と言ってしまうのだが、その根拠のなさが生々しいと思う。警察に電話するかしないかのところでクローズアップの顔面力勝負が始まり、そのまま最後の電話線アクションに突入するあたりは手に汗握る。コードを引っ張る手のさりげないアクセント。演出の主張ぶりとさりげなさのバランスもこれくらいがいいと思う。
rico

ricoの感想・評価

3.0
低予算丸出しサスペンス。安物の小説のようなプロットや台詞は嫌いじゃないが、延々と続くモノローグに凡庸な演出で、いかんせん映画としての魅力にはかけるのでは、、、、。
うまくリメイクしたら面白くなりそう。
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