恐怖のまわり道の作品情報・感想・評価

恐怖のまわり道1945年製作の映画)

Detour

製作国:

上映時間:67分

3.8

「恐怖のまわり道」に投稿された感想・評価

イワシ

イワシの感想・評価

4.0
再見。ターンテーブルから聴こえる音楽から過去への回想へと入り込む冒頭からすでに円環的。過去が喉元に纏わりつく。死体が蘇ったかのように眼を開くアン・サヴェージが怖い。

高橋洋が紹介していた『悪魔くん』に出てくる地獄のパトカー。
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偶然にも不幸な目に遭う悲惨な男を描いてる点は確かに面白かったけど、同時代のサスペンスなら深夜の告白とかローラ殺人事件の方が引き込まれたし面白かった印象
うーん、面白い!
雨が、電話が、音楽が、女が、記憶が、運命が揃いも揃って男を責め立てる。
じわりじわりと追い詰められていって、そしてコロリと事態が悪化する。そのなんとも呆気ないこと。
雨が降る夜の道を、車で走り続けるシーンの男の表情が良い。やるせない。その自動車のスピードで、物語は進んでいくのだ。
spacegomi

spacegomiの感想・評価

4.0
70分以内の尺の時点で好評価。人物の登場も死も唐突で呆気なくて、だらだらと続くモノローグとのズレが面白い。
エーコ

エーコの感想・評価

4.0
しかめっ面で激しいピアノを弾くトム・ニールに笑っていたら、いきなりの雨でヒッチハイクを断ち切り、天候も車もジャンルも変形する。冗談みたいな死。ダメ押しの悪女はまったく反論を許さない。どう考えてもおかしいタイミングでおかしい相手に「愛している」と言ってしまうのだが、その根拠のなさが生々しいと思う。警察に電話するかしないかのところでクローズアップの顔面力勝負が始まり、そのまま最後の電話線アクションに突入するあたりは手に汗握る。コードを引っ張る手のさりげないアクセント。演出の主張ぶりとさりげなさのバランスもこれくらいがいいと思う。
rico

ricoの感想・評価

3.0
低予算丸出しサスペンス。安物の小説のようなプロットや台詞は嫌いじゃないが、延々と続くモノローグに凡庸な演出で、いかんせん映画としての魅力にはかけるのでは、、、、。
うまくリメイクしたら面白くなりそう。
こわすぎる。
LAへ渡った歌手のガールフレンドを追いかけるピアニストの男のひたすら受動的な決断(力のなさ)によって、ヒッチハイクの旅が地獄への一方通行に変貌する陰惨きわまりない映画。しかもそれをそっけないタッチでほとんど"喜劇"として撮っている。
助手席で眠る女性・ヴェラ(主人公を決定的な破滅に追いやる人物)の咽喉元に車のハンドルのカーヴがかぶさるよう画角を調整されたショットがすでに彼女の"末路"を暗示していたりなど、さりげない細部の演出1つ1つがめちゃくちゃ恐ろしい。
異様に白く光るマグカップの表面のアップからジャズバンドのバスドラムのフロント・ヘッドの白へディゾルヴすることで、スムーズに回想へ入るタイミングも見事。
obao

obaoの感想・評価

3.7
@シネ・ヌーヴォ
えっ…と、これはギャグなのですか?あぁ、真剣なんですね。というシーンがいくつかある “B級映画の最高傑作としてカルト的人気を誇る怪傑作!” だそうです。

恋人を追いかけてニューヨークからハリウッドへヒッチハイクで向かう男に降り掛かる悲劇(或いは…喜劇?)。

えっ…そんなことで?って感じで人が死にます。そして、電話線を引っ張ってるけど、まさかねぇ…って思ったその“まさか”が起きます。でも、笑ってはいけないのですよね…これ?

そんなこんな、すべてひっくるめて味のある作品でした。

【フィルム・ノワールの世界】にて
22

「グレイト・フラマリオン」Aマン
23
OASIS

OASISの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ニューヨークのバーでピアニストとして働く男が、愛する女に会いにヒッチハイクをしながらハリウッドへ向かう途中事件に巻き込まれるという話。
監督は「B級カルト映画の帝王」ことエドガー・G・ウルマー。

「誰だって忘れたい過去や消し去りたい記憶があるだろ?」と主人公は消したいはずの過去を喜々としてこちらへ語りかける。
原題は「回り道」。
行くも運命帰るも運命、行き着く所は結局同じ。
忘れたくても運命は目の前に突如として現れる。

歌手を目指す女性スーとの出会い。
ハリウッドで夢を叶える為、スーは主人公の元を離れ一人旅立つ。
だが、そこには道は開かれておらずウエイトレスとして日銭を稼ぐ生活があった。
「俺が何とかしてやらねば!」とスーの元へ飛び立つ決意をした主人公は、ヒッチハイクで車を止めてくれたハスケルと名乗る男と共にハリウッドを目指す。
主人公以上に饒舌なハスケルが車中でまさかの急死、それを隠そうとハスケルを演じる事になった主人公の元に次々と不幸な出来事が起こり始める。

ハスケル氏の右腕に刻まれた傷跡、長年顔を合わせていないという父親との関係、道中の路上で主人公と同様にヒッチハイクをし乗り合わせて来た女性ヴェラ。
それらの要素がことごとく結び付き、主人公の頭を悩まし愛するスーとの距離を引き剥がす。
全てはハスケル氏よりも厄介なヴェラの存在による所で「恐怖のまわり道」というよりも「恐怖のヴェラ」劇場と言っても過言では無いほどヴェラの掌手の内で踊らされているのだった。

「運命」が抗えない速度と角度で滑らかにやって来るラストの引き際が潔い作品だった。
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