さえ

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのさえのレビュー・感想・評価

2.0
前評判が良かったために、自分の中のハードルを上げすぎた。
大きな出来事は起こらないので、ずっと「何か大きな事件が起こるかも」と身構えると、エンディングを迎えた時に拍子抜けする。

映画のメッセージはとてもシンプル。
だが、全体を通して都合良いことばかりおきるので、そのメッセージをすんなり受け止めることが難しい。

例えば、主人公は自分/大事な人にとって都合が悪いことが起きた時にはすぐにタイムトラベルするものの、最後ハッピーエンドの環境で「もうタイムトラベルしない」と言うのは、正直「は?」となった。
いやいや、素敵な恋人と子供と友人に恵まれて、側から見たら幸せな家族そのものだから、そりゃ過去を変える/見るためにタイムトラベルしないのは当たり前だよね??となる。
その今の幸せを作り上げるのに何回もタイムトラベルしましたよね??となる。

他の方も書いていたが、その境地の状態で彼がタイムトラベルせずどのように困難を乗り越えるのかみたかった。
その描写がないから、映画のメッセージがうっっすく感じる。

タイムトラベルすることによって未来に大きな問題が生じるとかもなく、都合の良いタイムトラベルなので、どんでん返しな展開が好きな人には向かないかも。

あと個人的には、「保険のために3人目が欲しい」と言う発言だったり、最初の子供の姿が変わった時の主人公の態度に「ん?」とした。いやいや、命だぞ。ペットじゃないんですよ。
他にも所々そんな箇所があり、恐らく現代では受け入れられ難いセリフもあるが、それはこの映画が2013年のものだからと割り切るしかないです。
さえ

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