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魔女っこ姉妹のヨヨとネネのqpのレビュー・感想・評価

魔女っこ姉妹のヨヨとネネ(2013年製作の映画)
4.5
 魔の国で呪いをかけたり解いたりすることを生業としているヨヨは人間世界へやって来て、呪いを解除することにするが、帰れなくなり、という話です。

 説明が少ないので、観ながら設定を理解していきました。魔の国は普通の人間界とは別の世界で、なんでも魔法が使えるということです。色の使い方や意味も綺麗でした。そして、主人公のヨヨの人間界と魔の国のルールの違いで悩みます。

 元気で積極的なヨヨの姿を見ていて元気がもらえましたが、特に、魔法で簡単に物が治る、移動ができる、生き物も蘇えさせられることができなくなってきたときのヨヨの反応がよかったです。できなくなって初めて気づく色々なことの大切さを味わうことができていました。それは人の優しさであったり、物や人の大切さであったりです。

 無口だがしっかりしていてマイペースなアキ、魔法があるのに使いたがらない元気で根性があるタカヒロなど、人間界の登場人物がいいキャラクターをしていました。ビハクもただのキャラクターではなく、存在意義が示されていました。魔法が映画で出てくることから必ず悪役がいると思ったのですが、そういうわけではないのがこの映画の面白いところです。きっとヨヨも人の良いところを目の当たりにしていったので、人のためになろうと思ったのではないのでしょうか。

 その中で呪いの根源が良かったですね。願いが叶うとなった時に自分が何をお願いするか考えさせられました。調子に乗っている時や不安な時、不満がある時などに自分のためのお願いごとを考えてしまいます。ヨヨに接した人間と願い事をした人間は決して裏表があるわけではない同じ人間です。どんな時でも何かの存在が当たり前と思わないこと、他の事のための願い事が言えるようになっていたいと思いました。
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