ドリーにまつわるエピソードに、思わず涙してしまいました。
自分の子供がもし不自由を抱えて哀しんでいる時、自分はどんな言葉をかけてあげられるのだろう?想像するだけで胸が苦しくなるような問いかけです。
そんな問いかけに対してこのスタジオの作品は、人間が生来持つ美しさをまたひとつ示す事で答えてくれます。
「Do you know what this means honey?」
優しい、でも揺るぎないその答えを海の物語で見せてくれるなんて、なんともニクい事をしてくれるものです。
以上、作品のメッセージにはとても感動したわけなんですが、ストーリー展開はこれまでのピクサー作品に比べると残念ながら今ひとつでした。物語の大きな目的が達成されてから派手な見せ場が来るんですが、そこら辺はあまりに都合が良すぎて正直どうでもよくなってしまいました。素晴らしい所のある作品なだけに、満点満足の傑作と言えない所がなんとも残念です。