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寄生獣 完結編のmatchypotterのレビュー・感想・評価

寄生獣 完結編(2015年製作の映画)
3.6
2作目。これで10ペア完成。まだまだいくぞ。

新一、悲しみを乗り越え、ミギーと攻勢に出る。

攻勢に出るが、前作でミギーが瀕死の彼を救ったことで、今までの“右手のミギー”の領域を超えることになり、新一の体に異変が起きる。

それが、他の寄生体との戦いや大切な者を守るために新一を強くした一方で、新一の脳にも少し異変が起きたり、ミギーにも異変が起き始める。

そうした変化を乗り越えながら、寄生体の真相にも迫り始める。

相変わらずただただ捕食にしか興味がない寄生体がいる一方で、人間界に溶け込むどころか、政界に進出して寄生体にとって都合の良い世界に塗り替えようとする高度な知能を持つ寄生体が現れ、表向きとは裏腹に寄生体によって裏で色々と動きが出始める。

深津絵里、新一の学校の先生として赴任してきた寄生体。
彼女は“実験”と称し、お腹に子供を宿し、人間らしい生活を送り、寄生体と人類の共存の可能性を淡々と模索している。

一見、わけのわからん彼女の目論見ではあったが、いつしか彼女の中に“何か”が芽生え始める。
寄生体としても圧倒的に強い彼女だったが、いつのまにか、彼女の思想が、人間からも、寄生体からも危険思想のように思われていく。

そうこうしている間についにラスボスも登場。
1作目では深津絵里とその仲間の“A”がボス的な立ち位置だったが、2作目ではそれらを凌駕する存在が台頭してくる。

この手の寄生体系のSF作品において、定番といえば定番だが、それまでの人類の思いや、人類と寄生体が融合したどちらとも言えない存在価値や、寄生体の中で人類と歩み寄ろうとする動き、、、それらを薙ぎ倒すような圧倒的な存在。

その存在が前面に出てくるまでの流れがなかなか色んな意味で見応えがある。

東出昌大、新井浩文、ピエール瀧、、、今思えばこの面々。
このメンツが揃って、流れるように出てくる展開、スゴい。
東出昌大は、高校生設定だけど、身長あるから生身の姿で既に化け物じみてるし、新井浩文もやはり持ってる雰囲気すごいし、ピエール瀧のパンチ力。

彼らと何とかやり合いながら、深津絵里が第3の道を模索する傍ら、、、ラスボス、浅野忠信。

畳み掛けるような波の応酬で、大切な人を奪われながら、橋本愛を守りながら、“右手のミギー”とこの狂わされた世界を生きる新一。

振り回されながら、いつの間にか自分の、自分にしかできない使命を感じながら、寄生体のミギーに助けられたり、託されたりするこの関係性がとても際立ってる。

なかなかグロテスクで、あれこれ次から次へと大騒ぎで大忙しだけど、2人の絆部分はしっかりやってて思ったよりも楽しめた。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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