余計な新キャラやアレンジがほぼない上、クライマックスは話の運びも演出もほぼ同じにした旧作リスペクト映画。
今までのリメイクは新キャラ出しては原作キャラの役割や要素を分散させてしまったり、大幅アレンジしてしまって旧作の良い所を削いでしまうような残念リメイクになりがちだったのだが、今回はほぼそのまんまかつ、結構エグいシーンはマイルドに仕上げていたため自分的には素晴らしいリメイクだと思った。
ただ、今のキャラクター像と食い違う描写もそのままだったのは気になるかもしれない。例えば今ではすっかり射撃の名手であるのび太だが、のび太はスモールライトや刀を使わせ銃型のアイテムはスネ夫が使ったり、しずかちゃんが痛い目に遭うジャイアンのことを嘲笑したりゴリラをあははと笑いながらぶん投げたりする畜生な性格だったりする。これは大魔境自体が初期の作品なのでキャラが今の性格や設定に変遷する前だからなのだが、そこも敢えて現代風にはせずそのままにしたのはやはり旧作をリスペクトしたからなのだと伺える。
