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午後3時の女たちのtomatsukitaoのレビュー・感想・評価

午後3時の女たち(2013年製作の映画)
4.2
夫とのセックスレスやストリップへ行くシーンなどが印象強く「いつまでたっても女でいたい」というキャッチコピーが付いているが全然そうでもなく、邦題の付け方の焦点も全然違うと思うので少しネタバレするが言いたい。

大学で報道学を学んだレイチェルの夢は戦場記者だった。広告業界に就くも胡散臭い広告を量産するのが嫌になり辞めた人で、人一倍平凡を嫌っていた。
レイチェルはマッケナと出会い、夫や息子、自分自身や周りの人に対して、いつの間にか自分勝手な殻の中にいた事に気づいてく。
そしてクラブの前で楽しそうに笑うマッケナを見て、人にはそれぞれの生き方や世界があっていいと思えたのだと思う。
最後にスマホばっか見ていた夫もレイチェルと現実をちゃんと見るようになって
「afternoon delight」

私としては「午後3時の女たち」と訳すのであれば「いつまでたっても女でいたい」よりも、「私をちゃんと見てほしい」の方が近いんじゃないかと思う。

オープニングの洗車シーンは、この映画のストーリー全体も表現しているような、まるで精液のような白濁した洗剤と毒々しいカラフルな色の洗剤にまみれてモップがけされ、おたまじゃくしのように泳ぐ水滴が飛んでいく、映像でしか出来ないような表現だと思うし、もっと高く評価されて良い映画。