ShinMakita

パージのShinMakitaのレビュー・感想・評価

パージ(2013年製作の映画)
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2022年、アメリカ。〈建国の父党〉が政権を取ってから、犯罪発生件数が激減していた。その理由は、パージと呼ばれる制度が発足したためである。
パージ…それは一年に一回だけ、午後7時から午前7時までの12時間、殺人暴行などの重犯罪が合法となる制度。人々の暴力衝動をこの12時間でガス抜きすることで、全国の治安が改善したのである。

さて、今年のパージの日…

郊外に住むジェームズ・サンディンは、防犯設備を売るセールスマン。パージのおかげで地区全戸に高価な防犯システムを売り捌くことに成功し、豪奢な一戸建てに住むことが出来た。思春期の息子チャーリーと娘ゾーイも良い子たちで、美人の妻メアリーとの仲も上々だ。年に一度のパージの時も、屋敷を鉄扉でロックして過ごせば普段の夜と変わりない。夜7時に自慢のセキュリティシステムをオンにして各自の部屋に籠るサンディン家の面々。だが、今夜は事情が違った。パージでストレス解消したい暴徒に追われたホームレスが、サンディン家の前で大声で助けを求めたのである。モニターでこれを見たチャーリーが、ついロックを外して扉を開け、ホームレスを家の中に入れてしまう。これを知った暴徒たちは、ホームレスを渡さないと家族を皆殺しにするぞとジェームズを脅してくる。ジェームズは家族を守るため、ホームレスを拘束して外に放りだそうとするのだが…



「パージ」


ツメはやや甘いけど、設定が秀逸なホームインベイジョンもの。貧富格差、倫理感の欠落、ご近所トラブルなどを盛り込んで、ただのスリラーではない面白さを擁していました。イーサン・ホーク、こんなのも出るんだと嬉しい驚き。
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