編集のテンポがとてもゆっくりで、全く同じ構図のショットが多用されていたりする。カメラの動きも少なくて、音楽も抑え気味。
編集も井口奈己本人がやっているから明らかに意図されたスローテンポなのだと思うと、独特な味わいのある映画だと感じた。
それこそ、昨日見た『の・ようなもの』とは真逆とも言えるリズムだった。ゆっくりゆったり見る映画。また、夜のショットが全くなく、ほがらかな気分で見る映画。こうゆう映画も好きだなと感じた。
全体的に明るい映画なんだけど、結婚もできず娘も作れないまま、若くして事故で死んでると思うと、ちょっと悲しい。どの女のことも好きじゃないと尾野真千子に言われてたけど、それでもフラれるのはやっぱり切ない。
最後、中村ゆりかの涙の表情のアップがめちゃくちゃ良かった。そこもやっぱり1ショットが長くて、でもこの頃にはもうこれが良いんだと感じていた。