マンション

フォックスキャッチャーのマンションのレビュー・感想・評価

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)
4.1
いやあ、もの凄いキャラが来ました。
爆金持ち、マザコン、陰キャの3要素を極限こじらせて生まれた最強のモンスター、デュポン氏。

これを敢えてコメディを知り尽くしたスティーブカレルが演じるというキャスティングの妙も凄いが、デュポン氏の陰窟オーラ全開の珍行動を絶妙な間と俯瞰カメラで捉えたシュール演出に、終始ニヤニヤしっぱなしの2時間。

陰キャと陰キャで共鳴すな!な前半から一転、マークとの関係壊れてデュポン氏が本域でモンスター化する後半からはもう、ヒヤヒヤとニヤニヤがない混ぜになりおもしろさがさらに加速。

出色なのはラスト直前、デュポン氏がデイブ一家の水入らずに闖入するも足蹴にされてデュポン氏ショボン事件。
この時のデュポン氏の衣装をよう見たら、子供にウケようとしたのか急に謎なコスプレしてて、人知れずむちゃむちゃスベってるのが絶妙。
ここでデイブ一家はもちろん、カメラワーク的にも余裕でスルーされてるという二重の俯瞰演出、これがまたキンキンに冷えてて最高。
そしてデュポン氏の、諦めつかずにイジられ待ちの顔のままこっち見てる、その目は漆黒の虚無。
ここのシーンは侘び寂びが効き過ぎて何度も繰り返し見てしまう。

日曜だよ、ジョン!
いや、分かって来とんねん!