セームシュルト

クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃんのセームシュルトのネタバレレビュー・内容・結末

1.0

このレビューはネタバレを含みます

こんなにも記憶から消したい作品はない。
ロボひろしにも今までの記憶はあって、家族を愛する気持ちもある。けど急に本物じゃないって言われて自分の息子に「俺はお前の父ちゃんじゃないみたいだ」って言わないといけないロボひろしのことを思ったら切なくて耐えられん。
今まで楽しく過ごしてきて息子の成長も楽しみやったやろうに偽物に仕立て上げられて今後も家族と幸せに過ごすであろう生身の自分に「後は頼む」って言わなあかんとか寂しい。
最後の腕相撲でみさえが「あなた!」って言った時に一瞬止まった後負けるシーンも「みさえは生身の自分を応援してるから俺は存在してはならないんだ」と感じてわざと負けたんかなとか色々勘ぐってしまう。頭が壊れた時に血も出てない自分を見て「本当に自分はロボットなんだな」と自覚して絶望やったやろうな。本当は泣き叫びたいのにそれもできずに全てを受け入れて「強ぇだろ?お前のとーちゃん」って言わなくちゃいけないロボひろしは見てられなかった。救いが欲しかったけどひろしの人格が2つ存在してる時点で無理やったやろうな。
今後クレしん見るときも「ロボひろしもこんな日常送りたかったやろうな」とか前の作品見るときも「これらを経験したひろしもロボひろしになって死んだんやろうか」とか考えると涙が出る。
こんな残酷な映画が子供も大人も泣ける映画として推されてるのは疑問。本当にただ不条理で悲しいだけの作品だった。