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X-MEN:フューチャー&パストのjunのレビュー・感想・評価

X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)
4.2
X-MEN新シリーズの2作目です。ローガンが過去へ戻り未来を変えるという、副題の通りの内容になっています。

若き日のチャールズとエリック、老年のチャールズとエリック、そしてローガンの共演となり、贅沢なキャスティングです。ジェームズマカヴォイとマイケルファスベンダーとヒュージャックマンの共演が良かった。3人揃うシーンは普通にカッコいい。

今作のチャールズの落ちぶれてしまった描写は新鮮で、それを導くローガンとの関係性が良かったです。チャールズが完全再起するシーンは非常に感慨深い。
ローガンにとってのチャールズは、恩師であり、そして良き友人です。自信を喪失してしまったチャールズをなんとか立ち直らせようとしますが、ローガンは自分にはそれを出来ない事を悟り、未来のチャールズへそれを託します。
ローガンはチャールズへ「あなたは自分を立ち直らせてくれたが、同じ事をしてやれない」と言いましたが、そんなことはありません。チャールズもローガンと同じように「導いた」だけなんです。未来のチャールズへ託したのは「自分を知り、自分を乗り越える」ということなんだと思います。
旧作の逆転した関係性で、2人の深い信頼を強く感じた描写でした。

それに対してエリックは、チャールズと違い思想がブレません。それは憎悪からくるものでしょうが、筋の通ったそのキャラクター性は、良くも悪くもカッコいいなと思います。そこが変わらず描写されていたのが良かったです。エリックはこれでいいんです。

この2人の関係性は好きです。相反していますが、根本は通じており、微笑ましくて悲しげ。哀愁を感じます。


もちろんですが、クイックシルバーのシーンには度肝を抜かれました。スピーディーとスローの緩急と、それに寄り添うようなBGMの表現は、クイックシルバーのキャラクター性も表現されていて、本当に素晴らしいシーンでした。
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