揺籠ふぃるす

イコライザーの揺籠ふぃるすのレビュー・感想・評価

イコライザー(2014年製作の映画)
4.3
ホームセンターの日用雑貨でロシアンマフィアを一掃する古今無双の世話焼きおじさん。

右手に剣、左手に天秤を持つタロットの正義のカードか、はたまたギリシャの女神テミスの化身か。善悪の選択を迫り、ひと度悪に傾けば命は無い。

何回も観てるのに、いつも一気に観ちゃうの何故だろうと思ったら、マッコールおじさんの不穏な内面だよね。

やってる事はシリアルキラー、相手の命の灯火が消えるその瞬間を見つめる瞳は真っ暗で心の中はがらんどう。
ニーチェの有名な一節が頭をよぎる。

おじさん大丈夫?って心配になって最後まで観ちゃう。

あの血で汚れた手を洗い流すシーンで、物凄い几帳面なのも、過去のウェット・ワーク(汚れ仕事)を思い出さない為なのかなとか考えちゃって。強迫性障害かのような描写が不安感を煽る。

その分、世話焼きっぷりに癒やされる。アリーナは感性豊かで勘が鋭い所が、将来のディーバを予感させる。
「奇妙な果実」のビリー・ホリデイに少し境遇が似てた。(たまたまテレビでみた)

ホームセンターの面々もいい人そうだし。タイヤ引きの伏線回収も微笑ましい。

元ネタのTVドラマ
『ザ・シークレット・ハンター』[原題:Equalizer]
(1985-1989)
観た事無いので、3まで観た率直な感想。
揺籠ふぃるす

揺籠ふぃるす