髭だるマン

イコライザーの髭だるマンのレビュー・感想・評価

イコライザー(2014年製作の映画)
4.2
デンゼル・ワシントン版足長おじさん、もしくは必殺仕事人。

設定はよくある元CIAが悪人をぶちのめす映画な訳だが、他のと違い主人公マッコールが第2の人生を慎ましやかに生きている点がクローズアップされていると同時に、それがいつか爆発してしまうのではないか?という妙な緊張感が全体を通して感じられる。

基本的にこの手の映画ってのは、主人公が事件に巻き込まれて、結局元の鞘に戻ってしまうみたいな展開が多いのだが、この映画のいい所は、あくまでも自分の生活を守るために尽力する(そんな事いいながら、さらっとロシア行っちゃうんだけどね)

行きつけの店でよく一緒になる娼婦を救うために、ロシアの組織一個潰すっていうだから、凄すぎるといしかいいようがない。

「誰かが許しがたいことを誰かにしている。赤の他人だが、私ならばそれを救ってやれる。」

こんなカッコいい台詞言えますか?クサイ台詞ではある。しかし、マッコールの誠実な性格がしっかり描かれているので、全く嫌みがない。

かと思えば、悪人に対する容赦の無い制裁は見ていてスカッとする。ああ、この人は昔は躊躇なく、これをしていたのだろう。それがあって今があるのだろう。

後半の展開に関しては、最早ホラーであり、コメディ。雑魚には殺されるシーンすら用意され無い無慈悲っぷり面白くなってしまう。

ホームセンターでの最終決戦も、よくよく考えると目茶苦茶恐い。その気になればお前ら全員、殲滅出来るんやでっていうメッセージとしか思えない。そう考えると、いい人格で良かったね、というハッピーな映画なのかもしれない。

どうやら、続編が作られるらしい。元同僚が出て来て、世界中を飛び回るとかそんな陳腐な内容にならないで欲しいなー。マッコールが全速力で走る画なんて観たくないんだよ。あくまでも、彼の範囲内での話を作って欲しいものだ。
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