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トランスフォーマー/ロストエイジのKANIOのレビュー・感想・評価

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トランスフォーマーにおける「マイケル・ベイらしさ」の最高峰。
「ハンバーガーを頼んで食べてみたら肉の味しかしなくて、よく見たらミートパティでミートパティを挟んでいてじゃあこれってハンバーガーじゃねぇじゃん!肉じゃん!」みたいな作品(伝われ)。
「爆発」と「ロボット」で165分ってどう考えても正気の沙汰ではない。

やはり車を格好良く撮らせたらマイケル・ベイの右に出る者はいないし、例の如く爆発も盛り盛りのベイ節満点マッチョ映画。

脚本に関して、シードがある分明らかに前作より一触即発で人類の危機だったハズなのに前作の画から比較しても全然ヤバそうな感じがしないのも気になる。
ロックダウンの「会えば倒せるべき相手なのに何だかんだあって対決の機会が引き伸ばされて、終盤でようやく会えてやっぱり倒した」って感じもよろしくない。

今作は特に物語のシメが大雑把で、理性があるのかないのか分からない凶暴なダイナボットを地球に解放して、仲間に「家族守ってやれ」って無責任な命令だけしてどう考えても1人じゃ相手にできないような強敵と戦うために単身地球を飛び出すって、冷静に考えなくても意味が分からない。

しかし脚本なんて最早あってないような物で、ド派手な映像満点なのでまぁ良しと言いたかったが、今作ではカメラ外の変形が目立つので、そういった見所も正直微妙で複雑なところ。

しかし、オートボット達のデザインが色彩的に改善されていて、前作の3部作に比べて敵と味方で取っ組みあっても視覚的にどっちがどっちか分かり易くなっているので戦闘シーンが割と観易い。

個人的にダイナボットよりもデザインが一新されたバンブルビーにシビれた一作。
お気に入りシーンは「これから私たちは逃亡者だ、目立たないように行動しよう」と言っていたオプティマスが間髪入れずにファイヤーパターンのギラギラしたピータービルトトラックにカラーチェンジするところ。
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