このレビューはネタバレを含みます
小さな町の質屋を中心につながる3つの物語。
─長い話さ、
いや短い話だな。
邦題は《スティーラーズ》、スティーラーってのは盗人ってことかな、盗人たち。原題は《Pawn Shop Chronicles》、Pawn Shopは主人公のアルトンが営んでいる質屋。そのクロニクル(出来事を綴った文書)という意味。スティーラーズと聞くと、小悪党の犯罪映画感がありますが、全部そうかというと違います。
●3つの物語
1つ目、これから強盗に入るのにガソリン代がなくて、ショットガンを質に入れてしまう男とその仲間の話。
2つ目、ハネムーン中に質屋へ来たら、6年前に失踪した妻の指輪を見つけた男の話。
3つ目、エルビス・プレスリーを崇拝し、モノマネショーで旅をする貧乏男の話。
それぞれの物語が少しずつつながっているアメリカの片田舎の小さい町の1日の出来事。
こういう映画ってテンポが大切。多少強引なくらいがちょうど良い。強いて言えば、ちょっと長い気がしました、2時間弱。
●ストーリー
これ系の映画を観ると、いつも思い出すのはガイ・リッチー監督の《ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ》。もう一回観たい。記憶の中で完璧な映画の一つなんだけど、けっこう曖昧になりつつある…。
普通に面白いんだけど「あ〜、そことそこがつながるのね!」とかあまりなかったかな。伏線があって、しっかり回収されると気持ちいいですよね。偶然と必然のバランス、キャラクターの背景(魅力)も大事。《裸の女ゾンビの集団》はしっかり回収されましたね!正直、全体的に《もう一歩感》がある。もう少し練ってほしいです。偉そうにスイマセン。
●その他
・ノーマン・リーダス
ノーマン・リーダスが出ていた事に気が付かなかった。ガスマスク被ってるドラッグの売人がそうだったみたい。ノーマンの無駄遣いでは…。
・ジョニー
イライジャ・ウッド演じるジョニー。女性を監禁して洗脳している犯罪者です。リチャードは奥さんを助けますが、奥さんはむしろ迷惑そう。洗脳されているということなんでしょうが、あまりそのあたりの描写はなく、リチャードは最後に刺されて死んでしまいますが、なんか可哀想。
口をハンマーで叩かれるのはただただ痛そうだった。