アランスミシー

ラブホテルのアランスミシーのレビュー・感想・評価

ラブホテル(1985年製作の映画)
5.0
相米映画のラストは壮大

寺田農がクラウスキンスキーに見えて仕方がない

《村木》安全欲求→挑戦欲求
会社が倒産し、妻を借金取り立てのヤクザに犯された後、必死に争うべく自殺前最後の挑戦欲求を振り絞って呼んだデリヘルの名美に豪快なSMプレイを強要するも、後ろ盾のヤクザの想起がきっかけで先日犯されたばかりの妻の記憶が蘇ってしまい、その場で挑戦欲求を失ってしまう主人公。それから2年、ヤクザから隠れながらタクシー運転手する日々を送る村木の前にある日、偶然名美を見かけて後をつける。
しかし名美を載せたはモノの、かつての自信は失われ名美を強引に犯す気力もなく別人だとウソをつく名美を許して手放してしまう。が、降車直後に名美が港で飛び込み自殺しようとするのを見て抱きしめて止める。が、自分を払いのける名美の圧力に負け、再び怖気付いてしまう。


《名美》挑戦欲求→安全欲求
風俗業界で働いた結果自分の身体に対する拘りを失い、自分を身体目的としか考えていない社長と不倫関係を続ける名美だが、ある日過去の風俗時代の客である派手なプレイをさせられそうになった村木と久々に出会い、彼の自分に対する執着を無視して社長との関係を続けるも。
社長婦人に不倫がバレ、離婚すると約束していたはずの社長にも裏切られた結果、自分を肉体的にではなく内面的に見てくれる村木の気持ちを受け入れ、自分のアイデンティティに対する拘り、安全欲求を取り戻す