マシュマロ

チョコレートドーナツのマシュマロのネタバレレビュー・内容・結末

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

考えさせられる。

最後の裁判には怒りがこみ上げた。マルコにとっての親は完全に2人だったのに。2人がどんなにマルコに愛情を注いでも、一緒に暮らしたいとお互いに願っても、世間は同性愛者というだけで受け入れない。「家じゃない」というマルコの声も、意思も、全く聞き入れようとしない。母親の元がいいと決めつけて…。母親はマルコに対して愛情などなく、自分のことばかり。大音量で音楽を流し、男と薬物に溺れる。行為の最中、廊下に出ていろと言われたマルコは必死に”家”を探す。あんまりである。

弁護士たちはマルコを殺したのだ。2人の元に帰れたら、マルコは死ぬことなどなく、生涯幸せに暮らせただろうに…。あの手紙を読んで、彼らはどのように感じたのだろうか。

私は同性愛者を否定も肯定もしない。だけど、幸せは他人が決めるものじゃない。世の中でよしとされていることが必ずしも正しいとは限らない。もっと柔軟な視点を持ってほしいと感じた。

多くの人に見てもらいたい、そして考えてもらいたい映画。